「2016年卒大学生就職活動調査の結果報告書」について
【調査の背景/目的】
企業の採用意欲が高まり、「売り手市場」と言われた2016卒の新卒就職活動ですが、それまでのスケジュールが「企業へのエントリー開始」が3ヵ月、「選考開始」が4ヵ月後ろ倒しとなりました。
学業優先、グローバル人材の育成(留学の促進)がスケジュール変更の目的でしたが、実際に学生は、「どう捉え」「どのような就職活動を行ったのか」。
今回の調査は、「売り手市場」「新スケジュール」という環境下、学生の就職活動の実態を把握することを目的に実施いたしました。
調査時期として、
①エントリー開始3か月後の6月上旬
②選考開始1か月後で内定式直前の9月中旬
③就職活動がほぼ終了した3月下旬
の3回にわたって実施しました。
また、就職活動における、選考時の企業側の対応やキャリアセンターの利用状況、UIターン就職活動についても聞いています。
【結果概要】
2016卒就職環境は「売り手市場」という風潮でスタートしたが、今回の調査における「就職活動の感想」に対しては、「想定通り厳しかった」と「想定より厳しかった」の合計が52.1%で、「想定通り楽だった」と「想定より楽だった」の合計46.3%を上回っているが、拮抗した数字となっている。
これは、後述する就活期間を「長かった」と感じる学生が3割を超えるという結果も相まっての感想と思われるが、「売り手市場」と言われた2016卒就職環境も学生にとっては、二極化の結果となっている。
新しい倫理憲章下によるスケジュールについては、33.6%の学生が「就活期間が長かった」とし、「ちょうど良かった」(23.2%)、「短かった」(20.7%)を上回っている。インターンシップの活性化により「2014年10月(大学3年生の10月)」以前からインターンシップに参加する学生が多く、そういった学生にとっては長期間の活動を余儀なくされたと言える。
今回のスケジュール変更の大きな目的である「学業との両立」についても、「就活期間が長く両立できなかった」が33.1%で1位を占め、新しい就活スケジュールが学生にとってメリットを生み出したとは言いかねない結果となっている。
●第1~3回調査各集計結果
【調査に関するお問い合わせ】
メール:kouhou@earc.or.jp
電 話:03-6550-9516
一般財団法人雇用開発センター